ドーナツアンプとトスカスピーカー

少し変わった君が、ソレをみんなに届ける話。

#9 伊藤計劃トライアングルnine.

伊藤計劃のアニメーション映画を2本観た。

「ハーモニー」と「屍者の帝国

 

どちらかというと屍者の帝国の世界観の方が好きだった。

ただ、ハーモニーの構想もすごいと思った。

まさにサイバーパンク

 

とはいえ、何が嬉しかったかというとハーモニーの小説の目次が全てnine inch nailsの曲名らしい。というのを知った時にワクワクした。

映画を先に見てしまったので小説は読んでいないのだが、映画を観ながら

「この章にどのタイトルがあてられたのだろう」

と想像しながら観ていた。

 

僕もnine inch nailsは好きだが、ビカクのnine好きには驚かされた。

ライブDVDを見ながら「この照明がすごいんだよ」と言った時に

照明を見ている角度に心が躍った。

 

確かにトレントの照明エフェクトはすごかった。

後にも先にも「照明」がすごいと思ったのはnineとbjorkくらいだった。

 

そんなこんな、伊藤計劃のnine愛も嬉しかったのだが、

さらに嬉しかったのが伊藤計劃メタルギアの関係。

 

小島秀夫フリークだった伊藤計劃は小島さんから頼まれて

メタルギアソリッドのノベライズを担当したらしい。

 

伊藤計劃nine inch nails, メタルギアソリッド

 

とてつもないトライアングルだ。

 

他のトライアングルに例えたいけど、何も浮かばない。

 

旅館の朝ごはん、綺麗なおかみさん、温泉卵。

くらいしか思い浮かばない。

 

桜木花道ファイナルファンタジーキラーマシンを倒す。

くらいしか浮かばない。

 

 

ビカクはメタルギアが上手かった。

隠れるのがうまい。

僕のスネークはすぐ見つかる。バレる。

先に進めない。

 

ビカクは忍者が派手に暴れるゲームに首を傾げていた。

「忍んでない」と。

そりゃそうだ。スネークの方がよっぽど忍んでる。

 

 

#8 "8"

どうしたんだ。っていうくらい睡魔に好かれている。

うとうとがマシマシ。

 

寝つつも、ついたままのニュースに脳は反応している。

小池都知事が〜」

「待機児童が〜」

「夏日を記録〜」

 

とはいえ睡魔圧勝。

 

Incubusが久しぶりに新譜を出した。

通算8枚目となるアルバムタイトルは「8」。

 

もっと出しているような気がしたけど、itunesincubusのアルバム欄を見てみると

「すべて (8アルバム)」の表記。

あ 8枚目なんだ。という納得と、自分のitunesに8枚あることに安堵する。

 

Incubusはすごいバンドだ。と思い続けてきた。

メンバーの脱退やチェンジも無く、

大きくガッカリすることもなく、

メンバーが露骨に他のプロジェクトを発動させるわけでもなく。

 

安定したバンドだな。と思っていた。

 

だから前作のIf Not Now, When?には戸惑った。

僕がついていけてないのかと思ってガッカリもした。

 

今作の8を聴いてみるまで心配だったが、8はincubusだった。

なんだろう。感覚としてはmegalomaniacが収録されてるa crow left of the murderから

light grenadesの次が今作の8へと続いている感じがした。

 

If notに何があったんだろう。

 

なんて考えていた時に見かけたロキノンincubusのインタビューが載っていた。

if notはインキュバスにとって暗黒期だったらしい。

うまくいかなくって、足掻いていたらしい。

 

来た。incubusの暗黒期。ついに来たんだ。と、読みながら思った。

来なさすぎだよ。と心で笑いながら。(復活が嬉しくて)

 

レッチリとかスリップノット見てよ。グリーンデイとかレディへ見てよ。

シガーロスとかメンバー中3人産休取ったよ。

ビョークさんどこ向かうのよ。

とか思いながら。

Incubus自身が語った、「新しいIncubusの始まり」が嬉しかった。

 

久しぶりにmorning viewも聴きたくなった。

 

morning viewがリリースされた頃、僕はまだビカクと会ってはいなかった。

ただ、同じ岸で、違う海岸で、同じ海を見ていた。

 

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welcome back, incubus.

 

 

#7 たらこたらこたらこ

数日前から無性に魚卵が食べたくて。

 

数の子、たらこ、からすみ。

色んな魚卵があるけど、やっぱり一番身近なのは「たらこ」。

 

今、柚木麻子のBUTTERという小説を読んでいる。

まだ読み終わってないけど、絡まったり、ほどけたりを繰り返しながら。

読みながら、現実世界での「なんでこの人こんなことするんだろう」的なモヤの理由がわかる瞬間を与えてくれる。

許せそうになるけど、手前の世界に踏みとどまる。

読み終わる頃にどっち側にいるのかわからないな。と思いながら読むのが楽しい。

 

 

コンビニにたらこパスタを探しに行こうか迷ってる。

 

 

#6 ホワイトウォッシュ・プロトコル

2017年にもなってホワイトウォッシュという言葉を耳にするとは思わなかった。

懐かしい言葉ではある。ただ、それは使い捨てカメラで撮った現像写真や、たまたま見ていた番組で大山のぶ代時代ののび太君の声を聞いてパズーを思い出すことや、乾電池が必要になって入った100均で「みんなのたぁ坊」や「タキシードサム」を見かけた時の懐かしさとは違う。スムーズな摩擦と共に引き出される思い出。というよりは、「地下鉄サリン事件から今日で22年経ちました」の方に近い。

 

ただ、僕が当時触れていたホワイトウォッシュは最近のソレとは少しニュアンスが違う気がする。

うまく説明できないのがもどかしい。

90年代のソレは「例え」だった気がする。「丘サーファー」くらいの感覚。

「違うでしょ。それは真似事だよ」という呪文だった。

 

今のその言葉には違う攻撃性を孕んでいるように聞こえる。

「偽物!」と指差して叫んでいるように。

 

ハリー・ポッターの舞台でハーマイオニー役を黒人(敬意を込めて)が演じることになった時に各所から痛烈な批判があった。(J・K・ローリングスは作品の中でハーマイオニーが白人だと明記したことはない。と反論した。彼女の反論はいつもクレバーだと感心させられる)

 

黒人の男の子が3匹のトラに食べられそうになって、トラ同士が我先にと争うためにぐるぐると回っているうちにバターになってしまった。という「ちびくろ さんぼ」という絵本も絶版になるらしい。

 

ハリウッド版の攻殻機動隊の主人公をスカーレット・ヨハンソンが演じることに対して世界の評価が「ホワイトウォッシュな作品だ」と言ったことに対してビックリした。

その言葉の懐かしさと、僕の知っている意味との微妙な温度差、攻撃性を増して帰ってきた言葉。

 

白人至上主義によってキャスティングが決まったとは思えないし、ミスキャストだとも思わない。あくまでもハリウッド作品であるわけだし。

 

肌の色に関しては寛容になってきたと思っていたが、どこか不思議なことになっているようだ。

 

押井守の作品はアップルシードが好きだった。イノセンスは何度見ても寝てしまっていた。

 

僕がアップルシードを好きな理由は多分、ブンブンサテライツの曲が使われているからだ。

 

ビカクは今回のGhost in the Shellのことをどう思っただろう。

押井守が好きな人だった。

 

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#5 name, LGBT and goo goo dolls

カルテットというドラマが面白かった。

坂本裕二脚本で、彼の書く脚本のドラマはどれも好き。

ある回で「名前」について4人の主人公が会話をするシーンがあった。

 

タッパーは商品名。正式名称はプラスチック製フタ付き密閉容器。

バンドエイドは商品名で正式名称は絆創膏。

サランラップは商品名。正式には食品用ラップフィルム。

 

名前なんて所詮、人の決めた呼び方なんです。

というところで話は落ち着いた。

 

のちにこの伏線は予想していなかった回収のされ方をした。

バイオリン奏者は戸籍を買っていて、別人の名前だった。

 

戸籍を売ることは犯罪ではないが戸籍を買うことは犯罪らしい。

そうなんだ。売ってもいいんだ。

 

僕は彼の話をする時、名前を出していない。

それは少しゲイぽいかなと思った。

ゲイに対して差別的な気持ちは無い。

中学の真っ只中でカミングアウトした友人がいた。ポイな。とは思っていたが、話しているのが楽しかったから気にしなかった。彼はいじめられていた。幸い、僕らと彼らを取り巻く世界はそこまで残酷ではなかった。彼を擁護する人間も少なからずいた。彼のマイノリティー性を揶揄う人達に食ってかかる勢いだった。次第にその勢いに負け、彼は全面的に孤立することはなかった。むしろ「今年の夏のトレンドはスノッブね」なんてヴォーグを丸めて天井を見ていた。

 

10代の時に働いていたお店には2人いた。2人ともいい奴だった。

ただ、カミングアウトするだけの強さゆえに繁忙期の月末の金曜日という水を飲む暇すら無い時でさえ悠々と有給を消化するタフさがあった。

 

僕は彼にgoo goo dollsのnameという曲を教えてもらった。

goo goo dollsのirisは好きだった。どちらの曲も名曲だと思う。今聴いても鼓膜が全ての音を拾おうとする。歌詞も素晴らしい。

「残念だけど、人生は僕らが思っている以上のものなんだ」

そうなのかも知れない。

 

ビカク。

 

僕にとっての彼の呼び方。

 

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#4 カシスとアルル

スタジオジブリが10年間手がけているCMがある。

九州限定のそのCMの10年分がぎゅっとされた動画をYoutubeで見ることができる。

 

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探していただければ何パターンかあります。

美味しそうなパンはジブリならではです。

魔女の宅急便やハイジのパンとあのとろけたチーズを連想させてくれます。

 

宮崎駿監督が引退されてから、ナウシカラピュタ、トトロ世代のジブリファンはここ何年か物足りなさを感じていた方も多いのではないかと思います。

ジブリはスタジオであって、宮崎駿プロダクションではないので色んな色があって当然なんだと思うのですが、影響を受けてきた作品への思いから宮崎駿エッセンスを求めてしまったりもします。

 

カシスとアルルの物語には宮崎駿イズムのような息遣いを感じることができました。

決して宮崎作品以外のジブリ映画が好きじゃないわけではありません。

 

大ヒットした君の名は。を見た時、以前の新海誠監督には感じられなかったナニカがありました。サマーウォーズおおかみこどもの雨と雪で知られている細田守さんの要素を感じました。

どこかの記事で新海監督が細田監督から学んだものがあった。と言っていました。

そして、その細田監督の作品は現代的で輪郭はハッキリしているもののジブリや宮崎監督から受けている影響があります。

君の名は。を製作する際、ジブリからスタッフを借りたという話も聞きます。

 

こうやって日本のアニメーションは育っているんだな。と感じます。

 

カシスとアルルの物語のコンセプト、

「世の中の最先端は、自然とココロ。」

 

笑みがこぼれてしまう。

 

好きなジブリ作品ほど決められないものはない。

 

#3 レーザービーム

幼稚園の休み時間、体育で使うマットを引っ張りだしてきて決闘をしていた。

血の気が多かったわけでもなく、脳に問題があったわけでもなく、幼稚園という初めての組織の中でヒエラルキーのトップを目指したわけでもなく、純粋に力の大会を開催することに意味を感じていた。

完全にドラゴンボール等の影響だった。

 

試合は1対1で行われ、どちらかがギブアップするまで。という簡単なルールだった。

小柄な僕は大きいヤツと戦うことを好んだ。小さいキャラvs大きいキャラというわかりやすい絵を思い浮かべていた。順調に開催されていた大会もどきも、大人達の真っ当な判断によりあえなく禁止となった。当然だ。骨折者も出ていた。保護者からの苦情もあっただろう。幼稚園で開催されている力の大会なるものに関して保護者が心配して幼稚園に連絡するのは理解できる。とはいえ、負けたことがイヤで親に言った人達に関しては何か違うと感じていた。自らモッシュに参加してケガをしたからと言って運営にクレームを入れるのは違うんじゃないか。みたいな感じなのだが、色んな人がいるから的なことは日々思い知る。

強制的に参加させたことはないし、ギブアップしたらすぐにやめていた。そこはスムーズだった。勝った負けたで上下関係が仕上がってしまうこともなく、いつもお互いの健闘を称えていた。子供ながらにその辺のリスペクト的な感覚は持ち合わせていた。少なくとも僕はそう感じていたし、始める前のみんなのなんともいえない「高めてます」みたいな空気や終わったあとの清々しさは好きだった。とはいえ危険なことだから続けてはいけないことも理解と納得はした。

それからしばらくしても僕は練習していれば手から波動も出せるようになるだろうし、指からレーザービームも出ると信じて疑わなかった。

一度のパンチで2、3回の衝撃を送れるようになると思っていたし、手をかざせば相手の動きを止めることができると。

まだ完全に否定をしていないのが僕の痛いところだけど、そんなヤツがいてもいいんじゃないかな。くらいに思っている。世界に対して害はないし、特訓や適正や特殊性は否定しても仕方がないかなと思うから。

 

だってマイケル・ジャクソンは確実に特殊能力的な人間だ。

その才能を能力だけで片付けるつもりはない。凄まじい練習と発想力とか意識とか。全部込みで「すごい」と。

音楽、映像、本、色んなところで超人を目の当たりにする。

トイザらスに行ったときに探している商品の陳列されている場所へまっすぐ案内してくれる人も超人。

スタバの前を通りかかったときに見かけるチョークボードを描いた人も超人。

この観葉植物は冬に水をあげてはいけないことを教えてくれた人も。

エアコンを一人で設置できる人とか、みたらし団子を買った時にウェットティッシュを入れてくれた店員さんとか。

 

超人や魔法使いはたくさんいる。

 

超人や魔法使いの作品を手に取ることができる。

 

運が良かったり、メディアが動いてくれれば魔法のプロセスをみることができる。

 

努力すればプロセスの一部になることもできる。

 

指先からレーザービームを出すことはできなくても。

 

なかなかの運が必要なのは、超人や魔法使いがソレになっていく成長を近くで見ることだと思う。

 

優越感。と思われるかもしれないが、それとは多分違う。純粋に楽しいという気持ちだけなんだと思う。優越感どころか一歩間違えたら嫉妬とかになってしまうかもしれないのだから。

 

色んな人の指から色んな色のレーザービームが解き放たれるのを楽しみに待っている。

誰も傷つけないそれは、きっとキレイなんだと思う。