ドーナツアンプとトスカスピーカー

少し変わった君が、ソレをみんなに届ける話。

seed, dirt, water and sun

僕が考えつかないアイデアをいつも与えてくれる。

 

それは何気ない話の中でのことだったり

真剣な話だったり

ジェットコースターの話だったり

入り口と出口の話だったり。

 

内側と外側を行ったり来たりしながら話しをする。

 

今回、僕は悩みがあってビカクに相談した。

誰かを深く悲しませてしまうかもしれない状況を僕は恐れていた。

 

悲しむことも現実なのであれば それを突きつける仕方なさも

受け入れなければいけないのかもしれない。

しかし、それはあまりにも安易なことに感じた。

だから世界は変わらないような気がして僕が作りたい世界とは違っていた。

 

受け入れることも当然のように必要とされる

でも物心がついて少し過ぎたくらいから疑問を感じることが多かった。

ならせめて、自分の範囲の世界くらいは変えていきたいと。

 

必死になり過ぎていたことに気づかせてくれたのはビカクの言葉だった。

ここ数年、僕がみていた物語の登場人物達の多くは

泣いたり、わめいたり、絶望の中だったり、たくさん傷着いたり

命を削りながら守るもののために戦っていた。

 

今の時代はそれが美徳とされているのかもしれない。

物語として成立しやすいのかもしれない。

 

兎にも角にも みんな必死だった。

必死じゃないといけないと思っていた。

笑顔なんてなかった。

 

僕は笑うことを忘れていた。

 

 

彼が僕に託してくれたことは

「笑って戦うこと」

 

それが僕らしいとさえ言ってくれた。

 

ずっと忘れていた。

 

笑顔で戦う。という感覚。

 

どうせ戦うなら 笑って挑むこと。

 

僕が「ちゃんとしなきゃ」と言った時、

「もうじゅうぶん「ちゃんと」やってるんだよ」

と言われた時、初めて「ちゃんと」心臓が自分の体の一部だと受け入れることができた感覚があった。

 

まだ足りない。

もっとちゃんとしなさい。

あなたには出来ない。

 

染み付いていた色が抜けていった。

 

呼吸している自分を受け入れられるようになった。

 

笑って戦う自分も準備できた。

 

ビカクからもらった木材でテーブルを作る。

針と糸で服を縫う。

紙に絵を描く。

種で恵を愛でる。

 

「方法」はもらった。

あとは僕が最高にそれを使いこなす。

 

 

新呼吸

僕の部屋の観葉植物、トネリコの枝が揺れている。

 

窓を開けているわけではいないから風の通りでは無くて

 

見るたびに新芽を増やすこの時期、今もきっと光合成長中なのだろう。

 

そんなトネリコに背中を押されてか、数年ぶりにビカクに電話をかけた。

 

今連絡しないといけない気がした。

勢いだけではなかったし、もちろんたっぷり躊躇もした。

たくさんの選択肢の中から「電話をする」というピースが動きたがっていた。

 

数回鳴ったプルルは留守番電話に繋がった。

一発目で繋がることはないだろう。と思ってはいたから

自分の行動にだけ冷静を保つよう、鼓動を整えていたら

折り返しかかってきた。

 

久しぶりのその声を僕は懐かしんだ。

 

再放送でもリバイバルでもない新しくも懐かしいその存在が嬉しかった。

 

知った花が種を付け、一度土に埋めたそれがまた花をつけたような。

 

多少、強引な僕の気持ちに体の一部を傾けてくれたことに感謝した。

 

元気そうで安心した。

 

不満もあるようで安心した。

 

相変わらず新しい彼で安心した。

 

 

電話を切った後、僕は前に進めた気がした。

 

うー。と音を鳴らしている冷蔵庫をなだめるように手を当てた。

 

大丈夫だよ。いつも胃袋を支えてくれてありがとう。

 

その日は眠れなかった。

 

きっと起きているほうが幸せだと体が感じたからだろう。

 

新しい呼吸に体を慣らしながら。

 

 

 

 

 

 

 

#10 サンバ、エイサー、ヨサコイ

祭りをテレビで見ていた。

浴衣で屋台。なお祭りではなく、地域活性化系の昼間のフェスティバルのようなお祭り。

交通規制で歩行者天国になった道路を様々なグループがパレードをしていく。

ブラジルさながらの衣装をまとって踊るサンバ。

太鼓を脇腹に抱え、器用に動き回るエイサー。

鳴子がカタカタと小気味の良いよさこい

 

どれもリズムが心地良い。

 

祭りって、ダンスって、民族って、儀式ってリズムなんだよなぁ。

なんて思いながら。

 

幼稚園生のおチビちゃんたちも一生懸命参加していて、可愛かった。

旗を振っている子や踊っている子やお神輿を担いでいる子。

 

吹奏楽ブラスバンドバトントワリング

見ていると華やか。

 

うたた寝から意識が戻りつつ鼓膜をくすぐったのは、付けっ放しになっていたテレビから流れてきたTHE BOOM島唄だった。

 

昼間、エイサーを見ていたので「夏が近づいてきた」感を感じながら

ふと現実に引き戻された。

 

ビカク元気かな。と。

 

基本的にいつも考えてはいるけど、雲のようにふわふわとしている。

 

昔話しをしていた時、ほとんど邦楽を聴かないビカクが島唄は好きだと言った。

クラスメイトに借りたことがあって、あの曲は好き。と

 

思い出した。

 

あと10年経ってビカクから連絡なかったら、こちらから連絡してみよう。

なんて考えながら二度寝するかどうか迷った。

 

きっと10年経ってもTHE BOOM島唄は名曲だ。

#9 伊藤計劃トライアングルnine.

伊藤計劃のアニメーション映画を2本観た。

「ハーモニー」と「屍者の帝国

 

どちらかというと屍者の帝国の世界観の方が好きだった。

ただ、ハーモニーの構想もすごいと思った。

まさにサイバーパンク

 

とはいえ、何が嬉しかったかというとハーモニーの小説の目次が全てnine inch nailsの曲名らしい。というのを知った時にワクワクした。

映画を先に見てしまったので小説は読んでいないのだが、映画を観ながら

「この章にどのタイトルがあてられたのだろう」

と想像しながら観ていた。

 

僕もnine inch nailsは好きだが、ビカクのnine好きには驚かされた。

ライブDVDを見ながら「この照明がすごいんだよ」と言った時に

照明を見ている角度に心が躍った。

 

確かにトレントの照明エフェクトはすごかった。

後にも先にも「照明」がすごいと思ったのはnineとbjorkくらいだった。

 

そんなこんな、伊藤計劃のnine愛も嬉しかったのだが、

さらに嬉しかったのが伊藤計劃メタルギアの関係。

 

小島秀夫フリークだった伊藤計劃は小島さんから頼まれて

メタルギアソリッドのノベライズを担当したらしい。

 

伊藤計劃nine inch nails, メタルギアソリッド

 

とてつもないトライアングルだ。

 

他のトライアングルに例えたいけど、何も浮かばない。

 

旅館の朝ごはん、綺麗なおかみさん、温泉卵。

くらいしか思い浮かばない。

 

桜木花道ファイナルファンタジーキラーマシンを倒す。

くらいしか浮かばない。

 

 

ビカクはメタルギアが上手かった。

隠れるのがうまい。

僕のスネークはすぐ見つかる。バレる。

先に進めない。

 

ビカクは忍者が派手に暴れるゲームに首を傾げていた。

「忍んでない」と。

そりゃそうだ。スネークの方がよっぽど忍んでる。

 

 

#8 "8"

どうしたんだ。っていうくらい睡魔に好かれている。

うとうとがマシマシ。

 

寝つつも、ついたままのニュースに脳は反応している。

小池都知事が〜」

「待機児童が〜」

「夏日を記録〜」

 

とはいえ睡魔圧勝。

 

Incubusが久しぶりに新譜を出した。

通算8枚目となるアルバムタイトルは「8」。

 

もっと出しているような気がしたけど、itunesincubusのアルバム欄を見てみると

「すべて (8アルバム)」の表記。

あ 8枚目なんだ。という納得と、自分のitunesに8枚あることに安堵する。

 

Incubusはすごいバンドだ。と思い続けてきた。

メンバーの脱退やチェンジも無く、

大きくガッカリすることもなく、

メンバーが露骨に他のプロジェクトを発動させるわけでもなく。

 

安定したバンドだな。と思っていた。

 

だから前作のIf Not Now, When?には戸惑った。

僕がついていけてないのかと思ってガッカリもした。

 

今作の8を聴いてみるまで心配だったが、8はincubusだった。

なんだろう。感覚としてはmegalomaniacが収録されてるa crow left of the murderから

light grenadesの次が今作の8へと続いている感じがした。

 

If notに何があったんだろう。

 

なんて考えていた時に見かけたロキノンincubusのインタビューが載っていた。

if notはインキュバスにとって暗黒期だったらしい。

うまくいかなくって、足掻いていたらしい。

 

来た。incubusの暗黒期。ついに来たんだ。と、読みながら思った。

来なさすぎだよ。と心で笑いながら。(復活が嬉しくて)

 

レッチリとかスリップノット見てよ。グリーンデイとかレディへ見てよ。

シガーロスとかメンバー中3人産休取ったよ。

ビョークさんどこ向かうのよ。

とか思いながら。

Incubus自身が語った、「新しいIncubusの始まり」が嬉しかった。

 

久しぶりにmorning viewも聴きたくなった。

 

morning viewがリリースされた頃、僕はまだビカクと会ってはいなかった。

ただ、同じ岸で、違う海岸で、同じ海を見ていた。

 

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welcome back, incubus.

 

 

#7 たらこたらこたらこ

数日前から無性に魚卵が食べたくて。

 

数の子、たらこ、からすみ。

色んな魚卵があるけど、やっぱり一番身近なのは「たらこ」。

 

今、柚木麻子のBUTTERという小説を読んでいる。

まだ読み終わってないけど、絡まったり、ほどけたりを繰り返しながら。

読みながら、現実世界での「なんでこの人こんなことするんだろう」的なモヤの理由がわかる瞬間を与えてくれる。

許せそうになるけど、手前の世界に踏みとどまる。

読み終わる頃にどっち側にいるのかわからないな。と思いながら読むのが楽しい。

 

 

コンビニにたらこパスタを探しに行こうか迷ってる。

 

 

#6 ホワイトウォッシュ・プロトコル

2017年にもなってホワイトウォッシュという言葉を耳にするとは思わなかった。

懐かしい言葉ではある。ただ、それは使い捨てカメラで撮った現像写真や、たまたま見ていた番組で大山のぶ代時代ののび太君の声を聞いてパズーを思い出すことや、乾電池が必要になって入った100均で「みんなのたぁ坊」や「タキシードサム」を見かけた時の懐かしさとは違う。スムーズな摩擦と共に引き出される思い出。というよりは、「地下鉄サリン事件から今日で22年経ちました」の方に近い。

 

ただ、僕が当時触れていたホワイトウォッシュは最近のソレとは少しニュアンスが違う気がする。

うまく説明できないのがもどかしい。

90年代のソレは「例え」だった気がする。「丘サーファー」くらいの感覚。

「違うでしょ。それは真似事だよ」という呪文だった。

 

今のその言葉には違う攻撃性を孕んでいるように聞こえる。

「偽物!」と指差して叫んでいるように。

 

ハリー・ポッターの舞台でハーマイオニー役を黒人(敬意を込めて)が演じることになった時に各所から痛烈な批判があった。(J・K・ローリングスは作品の中でハーマイオニーが白人だと明記したことはない。と反論した。彼女の反論はいつもクレバーだと感心させられる)

 

黒人の男の子が3匹のトラに食べられそうになって、トラ同士が我先にと争うためにぐるぐると回っているうちにバターになってしまった。という「ちびくろ さんぼ」という絵本も絶版になるらしい。

 

ハリウッド版の攻殻機動隊の主人公をスカーレット・ヨハンソンが演じることに対して世界の評価が「ホワイトウォッシュな作品だ」と言ったことに対してビックリした。

その言葉の懐かしさと、僕の知っている意味との微妙な温度差、攻撃性を増して帰ってきた言葉。

 

白人至上主義によってキャスティングが決まったとは思えないし、ミスキャストだとも思わない。あくまでもハリウッド作品であるわけだし。

 

肌の色に関しては寛容になってきたと思っていたが、どこか不思議なことになっているようだ。

 

押井守の作品はアップルシードが好きだった。イノセンスは何度見ても寝てしまっていた。

 

僕がアップルシードを好きな理由は多分、ブンブンサテライツの曲が使われているからだ。

 

ビカクは今回のGhost in the Shellのことをどう思っただろう。

押井守が好きな人だった。

 

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